にっぽん製

にっぽん製

2人の日本人を乗せたパリからの飛行機が羽田に降り立った。わがままなフランスの老婦人の隣に座ったばかりに、機中その面倒をみることになったファッションデザイナーの春原美子と、そんな美子に一目惚れした若き柔道家、栗原正。しかし美子には、金杉というパトロンがいて...。戦後間もない日本が直面した、伝統と新たな価値観のせめぎ合いを背景に、28歳の三島が描き出す2人の恋の行方。1953年初刊、幻の長編を初文庫化。
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