緑の庭で寝ころんで
ふるさと福井で、北海道の大自然の中で、のびやかに成長する三人の子どもたち。その姿を作家として、母親として見つめ、あたたかく瑞々しい筆致で紡いだ「緑の庭の子どもたち」(月刊情報誌「fu」連載)4年分を完全収録。ほかに、読書日記、自作解説ほか、宮下ワールドの原風景を味わえるエッセイ61編、掌編小説や音楽劇原作など、単行本初収録の創作5編も収載。本屋大賞『羊と鋼の森』誕生前夜から受賞へ。そしてその後も変りなくつづく、愛する家族とのかけがえのない日々。著者充実の4年間のあゆみを堪能できる、宝箱のようなエッセイ集! 地元の新聞社が月に一度発行する情報誌『fu』に、二〇一三年からエッセイを連載してきた。「緑の庭の子どもたち」という、子どもたちがテーマの文章だ。本になるとは思っていなかったので、ずいぶんリラックスして書いている。寝ころんで読んでもらえるくらいでちょうどいいなと思う。読んでくれた方の夢も、きっといつのまにか叶っているに違いない。これはしあわせのエッセイ集なのだ。 (「まえがき」より)